3パットを減らすには!
キャディバックに入れられるゴルフクラブは14本までと決まっています。その中で一番多く使うクラブは何かわかりますか?
正解は圧倒的にパターです。ホールインワンやチップインでもない限り、パターはすべてのホールで使われるのです。使用頻度の高いパターは当然にスコアに大きな影響があります。一般のアマチュアゴルファーにとって、グリーンオンしたら基本的には2パットでカップインさせることが目標となります。しかし、2パットで納めるのは簡単ではありません。3パット、4パットとしてしまい、スコアを崩していくのがアマチュアゴルファーです。逆に考えると3パットが激減すれば、スコアは大きくアップするはずです。
今回は3パットを減らすための5つの方法をご紹介します。一つ一つ見ていきましょう。
①長い距離のパット(ロングパット)の距離感を合わせるようにする!
3パットをしてしまうパターンで一番よくあるのが、長い距離のパット(ロングパット)を打つ時です。10メートル以上の距離があるパットをオーケーの距離まで打つことは簡単なことではありません。
ところで、皆さんはパットの練習をしていますか?
熱心なゴルファーなら家でパターマットを敷いてパットの練習をしていることと思います。もししていない人がいれば、是非やってください。
ゴルフのスコアメイクにおいては、パターが本当に大切です。ただ、パターマット練習はせいぜい2~3メートルのショートパットです。そうなのです、普通のアマチュアゴルファーにとって、ロングパットの練習を家ですることは難しいのです。ロングパットの練習はゴルフ場のグリーンでするしかありません。このように練習する場所が限られていることもアマチュアゴルファーがロングパットを苦手とする要因の一つになります。ゴルフ場に行った時は、ラウンド前後に積極的にパット練習をするようにしましょう。ロングパットを攻略するオススメの方法は次の4つです。
1)ボールを持って転がしてみよう!
利き手(右利きなら右手)でボール持って転がしてみましょう。かなり正確に思い通りの距離を合わせられることに気が付くと思います。視覚から入る距離情報に合わせて、本能的な部分で利き手は距離感を把握しているのです。何球か投げて、距離感をつかんだら、そのイメージでパットしてみましょう。これだけでかなり距離感が合っていることが実感できるはずです。
2)フェースの芯でしっかりインパクトする
ロングパットでは、振り幅が大きくなるのでインパクトがズレやすくなります。インパクトがズレてしまうとフェースの芯でボール捕えることができないので、転がりも悪くなり思い通りの距離を打つことができません。特にロングパットでは、芯に当てることが重要なのです。毎回フェースの同じ位置でインパクトできるよう練習しましょう。
3)カップを直接狙わない
ロングパットをカップインさせる確率はとても低いです。それなのに小さなカップを狙って打ってもなかなか近くに寄りません。おすすめなのが、カップの直径を1メートルくらいにイメージして、その1メートルの円に入れるように打つことです。大雑把に狙うことでプレッシャーも和らぎカップ近くに寄るようになります。
4)イメージを明確にして打つ
カップに向かってどのようにボールが転がっていくのかを明確にイメージしてからストロークしましょう。グリーンの傾斜を読んだら、打ち出したボールかどのような軌跡を描いて、どのようなスピードで転がっていくのかをしっかりイメージしましょう。
②1メートルのパット(ショートパット)は確実に入れる!
長い距離のパットを見事1メートルにつけたものの、これを外して3パット。というパターンもよくあるのではないでしょうか。たかが1メートルですから、簡単に入りそうな気もしますが、これが意外に難しいのがゴルフの奥の深さです。250ヤードのドライバーショットも1メートルのパットも同じ1打とよく言われます。1メートルのパットの精度がスコアに大きな影響を与えます。
ショートパットが上手くなるための効果的な練習方法をいくつかご紹介します。
1)自宅のパターマットを使って練習しよう。
ショートパットはパターマットがあれば自宅でいつでも練習できます。10分程度でいいので、できるだけ毎日練習すると確実にショートパットの確率はあがります。最近は、傾斜のついたものや練習効果を上げるガイドラインなど工夫をこらしたマットが販売されています。また、自分のアドレスを鏡で確認できるシートや、正しくボールにヒットしないと真っすぐに転がらないレールなど、様々な工夫をこらした練習用具も発売されているので活用してみてください。
2)短いパットを徹底的に
パット練習では2~3メートルの練習をしがちですが、カップを外す回数が多いと悪いイメージが付いたりすることがあります。カップインの良いイメージを持つためにも、確実に入る距離を徹底的に練習した方が効果的です。最初は70~80センチくらいがいいかもしれません。しかし、ゴルフ場のパッティンググリーンで練習する時は、他のプレーヤーがいると短いパットの練習はやりづらいと思います。そんな時におすすめなのが、80センチくらい先にボールを1個置き、そのボールに当てる練習です。当てたいボールにフェースを真っすぐ向けてアドレスを作り、フェース面を目標のボールに真っすぐ向けてフォロースルーを出します。繰り返し行うことで、集中力もついて、確実にカップインの確率が上がります。
3)あえてカップを外す、フェースの芯を外す
あえてカップ入れないように打つというのも、ショートパットが苦手な人にはオススメの練習方法です。外し方にもいろいろあります。手前に外す、左右に外す、オーバー目に打つなど、自分で外し方を決めたら、決めたとおり外れるように打ちましょう。意外と意図通りには外れてくれないことも多いので練習になります。また、あえてパターの芯を外してトゥ側でヒットして打ってみるのもおすすめです。意図的にトゥ側で打とうと思ってもなかなか難しいことがわかると思います。このように様々な練習をすることで飽きずに続けることができますよ。
③傾斜を読めるようになる!
ゴルフは自然を相手にするスポーツです。グリーンには、その自然な地形によるものや意図的に作られた傾斜があります。複雑なアンジュレーションのあるグリーンですが、基本的は2つのポイントに絞って考えるのが傾斜を読むコツです。
それは「フックかスライスか」「上りか下りか」の2つです。
まずは打とうとするラインがフックラインなのか、スライスラインなのか判断します。これはグリーンの左右のどちらが高いかで判断します。途中までフックだが、最後はスライスといった複合ラインもあります。次に上っているのか下りかを判断します。そして、上りのフック、下りのスライスといった傾斜を自分の中ではっきりさせてパッティングに臨みましょう。
また、傾斜を判断するにはいろいろな方法があります。ここでは、傾斜を読む際にオススメの効果的な方法を2つご紹介します。
1)いろいろな角度から確認しよう
フックかスライスかを判断する時は、できるだけピンを挟んでボールと反対側から確認するようにしましょう。反対側からみると全く違う傾斜に見える時があります。また上り下りはパッティングラインの横から見るとわかりやすいです。屈んで低い視点から確認するのも傾斜を感じやすく効果的です。また、グリーン上では目の錯覚で傾斜がわからないことがありますので、グリーンに上がる前などに遠くからグリーンの形状を確認することも大切です。
2)足の裏の感覚で判断しよう
人間の平行感覚はかなり正確なものです。自分の立っているところが、どの程度の傾斜なのかは、足の裏に意識を集中することで、かなりの精度で判断できます。これはプロもよく行っている方法です。テレビのゴルフ中継でプロがパッティングラインを跨いで傾斜を確認するシーンを見かけることがあると思います。是非やってみて下さい。
④距離感を覚える!
ロングパットのところでも触れましたが、パットにおいて距離感はとても大切です。距離を合わせることはパッティングの最重要ポイントといっても過言ではありません。しかし距離感は感覚ですから、教えてもらって簡単に身につくものではありません。距離感を自分のものにするためには、どうすればいいのでしょうか。ここでは、距離感を覚えるための効果的な考え方、方法を3つご紹介します。
1)距離は振り幅とインパクトの強さで調節
パターの距離感は基本的にはストロークの振り幅で調節します。長い距離を打つ場合には振り幅を大きく、短い距離になるほど振り幅を小さくします。自分でこれくらいの振り幅なら、この距離といった基準を見つけるようにしましょう。この振り幅に加えて、右手の力加減を意識してインパクトの強さを調節できると、微妙な距離を打ち分けることが可能になります。
2)歩測して距離を把握しよう
距離感を自分のものとするには、正確な距離を把握することが大切です。パットを打つ前には、必ず歩測をして距離を測るようにしましょう。一般的な日本人男性の歩幅は70~80センチと言われています。自分の普通に歩いた時の歩幅を把握して、歩測しましょう。ただし、
歩測する時は同伴プレーヤーのラインを踏まないように注意してくださいね。
3)自分の基準を持とう
まず、5メートル、10メートル、15メートルなど基準とする距離を決めます。それぞれの距離から何球も打って、その距離を打つための振り幅、強さを体が覚えるまで練習します。そうすることで自分の中で距離の基準ができてきます。自分の基準ができると迷いも少なくなり、距離も合うようになります。また、グリーンの速さは、ゴルフ場によっても、その日のコンディションによっても違います。必ずラウンドの前には練習グリーンで距離感を確かめるようにしましょう。
⑤ストロークテンポを揃える!
パターの精度を上げる方法として、ストローク中のヘッドスピードを一定にするということが言われます。インパクト前後でヘッドスピードが加速したり、減速したりしないようにすることが大切です。プロは一定のヘッドスピートでストロークすることができます。しかし、これはアマチュアゴルファーにとっては難しいものです。一定にするためにはどうしたらいいのか分かりませんし、自分のヘッドスピードが一定かどうかをチェックすることも簡単ではありません。
ヘッドスピードを一定にするためには、ストロークテンポを揃えることが有効です。一定のリズムでストロークするということです。頭の中でメトロノームが鳴っているような感覚を持って、毎回同じリズムで打つことを心がけましょう。「いち、に」や「パン、パン」など頭の名で自分がイメージしやすい掛け声をかけながらストロークするのもいいです。
このスイングテンポは1メートルでも10メートルでも同じになるようにしましょう。1メートル打つときよりも10メートルを打つときのほうが当然振り幅は大きくなるわけですが、その分だけヘッドの動くスピードを速くして、同じテンポで打つということです。そうすることで、自分の距離感もつかみやすくなります。ただし、テンポに合わせようとし過ぎると、切り返しから力が入ってヘッドが加速してしまうことがあるので注意しましょう。
また、ストロークテンポを揃えるよう意識することは、イップスの防止策にもなります。イップスとは、メンタルの問題で今までできていたこと動作が突然できなくなる現象です。イップスになると、パッティングの動作をどうすればいいかわからなくなり、ストロークができなくなります。スイングテンポに集中することで、余計なことを考えることなくストロークできるので、イップスを防ぐことができるのです。
まとめ
ゴルフのスコアはパットによって大きく変わってきます。3パットをいかに減らすかということは、スコアメイクにおいて重要な要素です。今回ご紹介した3パットを減らす方法を参考にして、スコアアップを目指してください。キレイに手入れされたグリーンで思い通りにパッティングができると気持ちがいいものです。気持ちの良いパットを連発できるようになって、さらにゴルフを楽しんでくださいね。